皆さんこんにちは。
今回は7月8日発売のパック、サーキット・ブレイクに収録される新テーマ「メタファイズ」について考察していきます。
(随時追記)
メタファイズとは
実は、メタファイズと名のついたモンスターは既に2体存在しています。
《メタファイズ・アームド・ドラゴン》と《メタファイズ・ホルス・ドラゴン》です。
しかし、今までは単体のカードとして存在していただけで、「メタファイズ」がカテゴリーとして成立するのはサーキットブレイクからになります。
上記の2枚は今回の新規と何のシナジーも持ち合わせていないため、これからメタファイズを組もうという人でも確保する必要性は薄いでしょう。
メタファイズ・ラグナロク以外の新規カードには、①メタファイズの効果で特殊召喚された時の効果、②除外されたときの効果、を共通効果として持っており、全てのモンスターは光属性幻竜族で統一されています。
その効果はどれも本家をどことなく踏襲したものとなっており、懐かしさを感じる人も多いかもしれません。
メタファイズという名前はメタフィジックス(形而上学)を文字ったものだと考えられます。
形而上学はフィジックス(学問)では到達できない高みを目指す学問であり、メタファイズもそれに倣って、元モンスターより上位の存在であることを示唆していると思われます。
新規考察
効果モンスター
星8 光属性 幻竜族 ATK/2900/2500
①:「メタファイズ」モンスターの効果で特殊召喚したこのカードは罠カードの効果を受けず、このカードがモンスターを攻撃した場合もう1度だけ続けて攻撃できる。
②:このカードが除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに除外されているこのカードをデッキに戻して発動できる。手札から「メタファイズ」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
レベル8なのでトレードインに対応しています。
①の効果は罠耐性と連続攻撃。
罠のみの耐性は些か不安ではありますが、条件の緩さを考えると妥当なものでしょう。
また、自分の罠効果も受けないため、メタファイズ・ディメンションで除外されないことに注意して下さい。
打点が高く、連続攻撃が可能なため、ダメージソースとして優秀です。
発動のタイミングがスタンバイフェイズと少々特殊ですが、メタファイズの①効果に繋げることができるため展開の要となることでしょう。
効果モンスター
星7 光属性 幻竜族 ATK/2600 DEF/1500
①:このカードが「メタファイズ」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカード以外のフィールドの特殊召喚された表側表示モンスターを全て除外する。
②:このカードが除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに除外されているこのカードをデッキに戻して発動できる。デッキから「メタファイズ・ダイダロス」以外の「メタファイズ」カード1枚を除外する。
ダイダロスがメタファイズ化したモンスターです。ダイダロスはライトレイにもなっていましたね。
こちらはレベル7なので七星の宝刀に対応しており、そのまま②の効果に繋げることができます。
①は特定のモンスターを除外する効果。
条件つきとはいえ、フィールドをモンスターを全て除外するという強烈な効果です。
最も分かりやすくアドを稼げ、切り返しに有用な効果なのでうまくタイミングを見計らって使いたいところ。
自分のモンスターも除外されてしまいますが、メタファイズであれば②の効果のトリガーとなるため意識しておくと良いでしょう。
②の効果はデッキのメタファイズを除外するというもの。
いわばシャドールリザードや魔サイの戦士の様な効果ですが、発動がワンテンポ遅くなるのがネックです。
大体の場合はネフティスを除外し、後続のサーチとして利用することになると思います。
- 《メタファイズ・ネフティス》
星8 光属性 幻竜族 ATK/2400 DEF/1600
①:このカードが「メタファイズ」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。フィールドにセットされた魔法・罠カードを全て除外する。
②:このカードが除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに除外されているこのカードをデッキに戻して発動できる。デッキから「メタファイズ・ネフティス」以外の「メタファイズ」カード1枚を手札に加える。
しかしネフティス特有の蘇生効果はなくなってしまっています。
ネフティスは以前、ダークモンスターとしてもリメイクされていましたね。
タイラント同様レベル8なのでトレードインに対応しています。
①はセットされている魔法罠を除外する効果です。
ダイダロスの対のような効果で、あちらが表側限定なのに対してこちらはセットカードのみが対象になっています。
ファクターと組み合わせることでチェーン不可の除外となるため、伏せ除去としては最高峰の性能と言えるでしょう。
②はサーチ効果。
サーチ先はラグナロクかアシンメタファイズかその他かで大別されると思います。
タイラントの②を狙える状況ならダイダロスを、展開手段がないときはラグナロクを、という風に臨機応変にサーチしましょう。
効果モンスター
星4 光属性 幻竜族・チューナー ATK/1500 DEF/1000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分のデッキの上からカードを3枚除外する。このカードの攻撃力は、この効果で除外した「メタファイズ」カードの数×300アップする。
②:このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。デッキからレベル5以上の「メタファイズ」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
いきなり元ネタがマイナーになりましたね。
現状、メタファイズ唯一の下級モンスターなのでその役割は大きいでしょう。
①はデッキの上から3枚を除外し、出たメタファイズの分バンプを行えます。
打点上昇はオマケ程度のものですが、3枚全てがメタファイズだった場合、ダークロウや虚無魔人などのシステムモンスターに手が届くラインになるので全くの無駄ではありません。
②の補助にもなるため祈りながら除外しましょう。
ランダムではありますが、この効果でメタファイズを除外して他のメタファイズの②の効果に繋げるのが理想です。
一言でいえば強いドロッセルといった感じ。
ライフコストもなしで直接リクルートできるため非常に強力です。
エンドフェイズに除外されるデメリットもそれぞれ②に繋げられるため、さほど痛手ではありません。
更にこのモンスター、なんとチューナーです。
一応【メタファイズ】でメタファイズホルスドラゴンも出せますよ、ということなんでしょうか。
メタファイズホルスの効果を考えると素材にはペンデュラムモンスターを使用したいところ。
しかし非チューナーレベル2でうまく噛み合うモンスターはなかなかいません。
サーチのしやすさだけならばスティエレンやEM、セフィラナーガなどが候補に上がります。
- 《メタファイズ・エグゼキューター》
特殊召喚・効果モンスター
星10/光属性/幻竜族/攻3000/守2500
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、
「メタファイズ」カード5種類を1枚ずつ除外した場合のみ特殊召喚できる。
(1):フィールドのこのカードは効果では破壊されず、効果では除外できない。
(2):相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードより多い場合、
1ターンに1度、除外されている自分の「メタファイズ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
メタファイズにおける切り札的なモンスターです。
召喚条件はメタファイズ5種類の除外と、かなり重いものになっています。
魔法罠も除外することができますが、ディスアドが酷いので可能な限りモンスターを除外し、各種メタファイズの(2)に繋げたいところです。
(1)は破壊、除外耐性。
除外耐性とは珍しい効果ですが、あまり活きる場面はなさそうです。トリシューラくらいか。
破壊耐性は無難に便利ですね。
(2)は除外されているメタファイズを場に出す効果。
誘発即時効果なら強力だったのですが、残念ながら起動効果です。
発動条件は相手よりフィールドのカードが少ない場合ですが、メタファイズの魔法罠は全てフィールドに残るカードなので微妙に使いづらい気もします。
特殊召喚時に除外して場を減らせということなんでしょうか。
使ってないのでなんとも言えませんが、少々使いづらい印象のカードですね。
- 《メタファイズ・ファクター》
フィールド魔法
①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分はレベル5以上の「メタファイズ」モンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。この効果を適用して召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
②:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分の「メタファイズ」モンスターの効果の発動に対して、相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
リリース軽減効果を持っているため、最上級モンスターが多いこのデッキの事故率を下げることに一役買うことでしょう。
このカード自体もテラフォーミングでサーチ可能なため、それなりの安定性があるといえます。
②はメタファイズの効果に対してのチェーンをできなくするもの。
永続効果なので、通告などのカウンタートラップからも守ることができます。
さらに特殊召喚時効果にチェーンできないということは奈落などの召喚反応系の罠も封じることになるため、堅実な展開が可能となるでしょう。
- 《アシンメタファイズ》
永続魔法
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札から「メタファイズ」カード1枚を除外し、自分はデッキから1枚ドローする。
(2):1ターンに1度、自分の「メタファイズ」カードが除外された場合に発動する。
そのターンによって、以下の効果を適用する。
●自分ターン:「メタファイズ」モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
●相手ターン:「メタファイズ」モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの表示形式を変更する。
強いですねー。
(1)は手札交換ですが、メタファイズを除外しながら行えるためアドにしかなりません。
(2)は地味。
しかしメタファイズには中途半端な打点が多いので役に立つ場面はそこそこあるでしょう。
ただ、メタファイズ以外であれば自分モンスターも影響を受けてしまうのには注意が必要です。
逆にそれを利用してディストピアガイのトリガーにするという手もあります…が、多分弱いのでやめときましょう。
相手ターンに除外した時の効果は2重の意味で使いづらいですね。
まず相手ターンに除外するギミックが少ない。
そして表示形式変更はあまりに微妙。
絶海の騎士のトリガーくらいにしかナイスな使い道が思い浮かびません。
- 《メタファイズ・ディメンション》
永続罠
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合、除外されている自分の「メタファイズ」モンスター1体を対象としてこの効果を発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに除外される。
②:このカードが既に魔法&罠ゾーンに存在する状態で、このカード以外の自分の「メタファイズ」カードが除外された場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
除外されているメタファイズを展開することができますが、②の効果が更にワンテンポ遅れることになるためそこには注意が必要です。
ダイダロスを展開することで使い減りしない激流葬のように利用することが可能となります。強い。
状況に応じてネフティスと使い分けましょう。
②は黒の魔導陣に似た効果です。
発動条件を満たすことは容易であり、かなり嫌らしく戦えることと思われます。
しかし相手ターンの任意のタイミングで発動しづらいのがネックか。
相性が良さそうなカード
メタファイズカテゴリー外で相性が良さそうなカードを考察します。
メタファイズを組もうと考えている方は、ここを参考に確保すべきカードを見極めて下さい。
- 除外系
シラユキ
ネクロフェイス
黄金櫃 など
誰でも思い付くと思いますが、簡単に自分のカードを除外できるカード達です。
特に黄金櫃は扱いやすいと思います。
- 手札交換系
トレードイン
七星の宝刀
幽麗なる幻滝 など
七星は損失なしでダイダロスの②に繋げられるのが強力です。
その一方で、レベル7がダイダロスしかいないのがネックです。
メタファイズアームドをコストのためだけに入れるというのもありかもしれません。
召喚師のスキルでサーチでき、メタファイズデッキとしての雰囲気を壊すことなく投入できます。
トレードインは単体ではただの手札交換に留まりますが、シラユキと併用することで真価を発揮します。
幽麗なる幻滝も同様です。こちらはレベルに関係なく対応している代わりに、罠なので即効性で劣ります。
また、サーチ効果も合わせ持っているため非常に腐りづらいと言えるでしょう。
- その他
左腕の代償
隣の芝刈り
ゼータレティキュラント
上3枚はシラユキとの併用が望ましいです。
左腕の代償のコストとして手札を除外する際、メタファイズを巻き込めればディスアドを抑えられます。
そしてサーチした芝刈りで墓地を肥やし、シラユキで除外という寸法です。
オネストはラグナロクの②のサポートとタイラントの火力を上げるためにありかもしれません。
ゼータレティキュラントはマイナーカードなので説明を挟みます。
効果モンスター
星7/闇属性/天使族/攻2400/守2100
(1):このカードが墓地に存在し、相手フィールドのモンスターが除外される度に発動する。
自分フィールドに「イーバトークン」(悪魔族・闇・星2・攻/守500)1体を特殊召喚する。
(2):このカードは自分フィールドの「イーバトークン」1体をリリースし、手札から特殊召喚できる。
相手モンスターを除外する度にトークンを産み出します。
メタファイズではディメンションとダイダロスで条件を満たせるため、そこからリンクに繋げたら面白そうだな、という構想。
実用性は不明です。
〆
メタファイズアームドドラゴンが登場してから3年が経過しました。
まさか今更カテゴリーになるとは…
全体的に破壊力はありますが、動きが遅い印象です。
特にサーチカードのネフティスに1ターンのラグがあるのが痛い。
でもまあこれから新規も増えるでしょうし、マクロなどを積んでメタビ風に戦うこともできるのでそこそこ強い部類には入ると思います。
今後の活躍に期待しましょう。
ではまた!